Dream of Chizuko Hagiuda 


宇宙の力 : CG Art by Kazuki Okada





ラ・フェルサ・デル・コスモス

『LA FUERZA DEL COSMOS』

(宇宙の力)



ボクはママにたずねた。


「どうしてママはボクを生んだの?」


ママは答えた。


「子供が欲しかったからよ」


「どうして欲しかったの?」


「愛するパパとの間に愛の証が欲しかったからなの」


「アイノアカシ?アイノアカシってなあに?」


「宝物のことよ」


「タカラノモ?タカラノモってなあに?」

「パパとママの命と取り替えても良いぐらいの大事なもののこと」


「じゃ、ボクはタカラノモなの?」


「そうよォ、大事で可愛い宝物」


「タカラノモってどうやってできるの?」


「宇宙の力で…。宇宙の大きな力で作られるのよ」





「ウチュウ?ウチュウってどこにあるの?」




「空の彼方。お空のずーっと向こうにあって、

パパとママで決められないことは、全て宇宙が決めて、そこで作られるのよ」



「パパとママで決められないことって?」



「そうねぇ、例えば、どんなに子供が欲しいなと思っても、

“どの子にしようかなァ…”って選ぶことが出来ないの。

あなたも、“どのママにしようかなァ…”って

選んで生まれてきた覚えはないでしょ?



つまり、私たちは、宇宙の大きな力で、

親子として組み合わされて作られて、

あなたはママのお腹に届いたのよ。


あなたは、この家に生まれることになっていたの。




だから、おトナリのヒデくんちに生まれることもなかったし、

お向かいのムッちゃんちに生まれることもなかったの。

この家に、必要があって生まれて来たのよ。



でも、でもねぇ、もしも、もしもよ、宇宙の方から、

“好きな子を選んでもいいですよォー!”って言われたら、

パパとママは、絶対にあなたを選んだわ。“この子が良いー!”って。



だって、パパとママは、あなたがダーイスキだし、

世界中で一番可愛いし、ものすごーく気に入ってるの。

他の子供なんて考えられない!


パパとママの子供に産まれてくれて、あ・り・が・と!」




ボクは思った。


「ボクも、もしも、もしも…宇宙から“ママを選んでも良いよー!”って

言われたら、絶対に、ボクもボクのママを選んだよ」って。





作:木の芽 森



〔2005.1.25 愛の誕生日に寄せて〕






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